★片岡義男:デジタルの海へ:2016年9月の刊行作品

いまこそ、片岡義男をBoot up = 起動せよ!
★2016年9月:刊行作品

バラッド30曲で1冊

バラッド30曲で1冊
片岡義男・著 佐藤秀明・写真 <価格:250円+税>

この世界が見える場所で、しかし少し隔離されながら、2人がしたこと
男女がいる。ホテルの中だったり、セダンやクーペに乗っていたり、そうしてこの世界が見えながら、囲みの中に区切られた空間で彼女たち、彼らは会話を交し、服を脱ぎ、いま自分たちが行なっていることの意味を反芻したり、あらぬ想像をめぐらしたりする...

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タイプライターの追憶

タイプライターの追憶
片岡義男・著 佐藤秀明・写真 <価格:250円+税>

現実と現実ならざるもの
この本の仕組みは「あとがき」に作家自身が書いている内容につきる。
フィクションとしての小説に1人の女性の主人公がいてその女性はフリーランスのエディターであり、彼女が作ろうとしている、受け取ろうとしている新たなフィクションこそ現実のこの『タイプライターの記憶』という小説である、というような構造だ...

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時差のないふたつの島

時差のないふたつの島
片岡義男・著 佐藤秀明・写真 <価格:250円+税>

ストーリーを書き始めるまでのストーリー
片岡義男の小説にはストーリーを書くという行為そのものを考察し、主人公が登場人物たちと会話し、その成り行きが小説として提示されている、という作品がいくつもある。この小説もまさにその1つであり、本格的な長篇だ...

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彼らに元気が出る理由

彼らに元気が出る理由
片岡義男・著 <価格:250円+税>

嘘偽りなく、いつでも自分自身であることを生きる
小説を書こうとしている男がいてその男も含んだストーリーと、彼が書いた小説の両方を合わせて1つの長篇小説に仕立ててある作品である。
登場人物は多いが、それぞれ、その人ひとりの輪郭をハッキリと持ち、例えば自分が日々生き生きとしているために仲が悪くないのに離婚もするし...

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私は彼の私

私は彼の私
片岡義男・著 <価格:250円+税>

日々は過ぎ去り、しかし10月は何度でも回帰する
夏が去れば、次には秋がやってくる。しかし、季節のうつろいはゆるやかで、いたるところに夏の名残があるだろう。
そのいっぽうで、そんな自然な推移など一切認めない、とばかり一切の痕跡を残さない、強い意志の下にあらわれる別れがある...

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ほぼ完璧な情事

ほぼ完璧な情事
片岡義男・著 <価格:250円+税>

われわれが「現実」と呼んでいる何がしかの出来事を言葉で作り上げる
言うまでもなく、小説は言葉でできている。
恋愛小説だって、小説である以上、やっぱり言葉でできているはずだ。
そしてこの短編小説は、まだ起きていない情事を男女2人の会話によって言葉で構築する...

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ブルー・マイナー

ブルー・マイナー
片岡義男・著 <価格:250円+税>

彼女がコレクションを並べ換える時
われわれは小説を読む時、なにかしらネガティブな出来事が起こり、葛藤や事件、人間関係の変化などを経たのち、事態が収拾したり、あるいは登場人物の心持ちが別の局面に入る、というような一通りの起伏に慣れている。しかし多くの片岡義男作品はそのような構造を一切取らない...

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泣いた顔

泣いた顔
片岡義男・著 <価格:250円+税>

彼女を泣かせるために彼がしたこと
片岡義男の小説には美人しか登場しない、といっても過言ではないが、この小説の竹田恵理子もむろん、相当な美人だ。
頭と顔の造作、そのバランスはあまりに完璧で、完璧すぎて平凡さに近づく、という矛盾ギリギリの領域にある...

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鎖骨の感触

鎖骨の感触
片岡義男・著 <価格:250円+税>

短い時間だから、ぼんやりした全体ではなく、肩を記憶しよう
見ることができ、触ることのできるもの、そのような「できる」関係にある男女を描くには、短編小説という器がまことに好ましい。
努力の成果、としてではなく、生まれつき恵まれた恩恵としての「肩」を男は愛し、女は愛されることを大切にする...

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夜のまま終わる映画

夜のまま終わる映画
片岡義男・著 <価格:250円+税>

2人は会話で映画をつくる。夜の中で夜の映画を
男女がいる。季節は秋。もう真夜中だ。
しかし、女性にはこれから仕事がある。
毎週の決まった仕事だが、行きたくない、このまま帰りたい、そう思う日だったあるだろう。今日がまさにそうだ...

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秋時雨

秋時雨
片岡義男・著 <価格:250円+税>

秋時雨の中を走って、4人の男女の組み合わせが順番にめぐってくる
吹き付けるような秋時雨の中を2台のクルマが走っていく。夜もかなり深い時間だ。
2台には男女が2組ずつ。合計4人。
互いに恋人同士と呼んで差し支えない関係で、それは女と女においても変わりはない...

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灰皿から始まる

灰皿から始まる
片岡義男・著 <価格:250円+税>

灰皿から始まり、やや遠くまで歩く
劇作家であり、小説家でもあったチェホフは、かつて「ぼくは何でも書く。目の前に灰皿があれば灰皿の短編を躊躇無く書く」と言い、これはチェホフの創作に対する考え方を端的に表現したエピソードとして知られている...

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スプーン一杯の月の光

スプーン一杯の月の光
片岡義男・著 <価格:250円+税>

父を「あなた」と呼ぶ娘が差し出す、スプーン一杯の光
不思議な短編である。不安定の中に一時的にできたエアポケット、あるいは台風の眼、のようにも見えるし、案外、これはこれでゆるぎない安定のようにも見える。
高原のコテージに複数の夫婦が集まり...

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泣くには明るすぎる

泣くには明るすぎる
片岡義男・著 <価格:250円+税>

かつて優しかった女性と、今、目の前で優しい女性のあいだで、彼は泣く
もう4年前に終了したラジオ番組を、一晩だけ復活させる。
それも、たった1人の女性を喜ばせるために。そんな荒唐無稽なことが起こりうるだろうか...

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彼女の心とその周辺

彼女の心とその周辺
片岡義男・著 <価格:250円+税>

自分と、自分に良く似たもう一人の女性。小説による定点観測の試み。
相当に実験的な作品、と言っていいだろうか。
彼女は終始、1人であり、この小説に会話は一切無い。
しかし彼女は会話の代わりに想像する、もう1人の自分を。
あるいは自分によく似た女性を。あるいは自分のかつての思い出を...

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正直で可憐な妻

正直で可憐な妻
片岡義男・著 <価格:250円+税>

さまざまな別れのあとには、さまざまな再会があればいい
この短編の、再会のシーンのあざやかさはどうだろう。
もしも映画なら、男性視点、女性視点、ロングショット、寄りのショット、そしてすれ違う瞬間のことや交わす目線、かける言葉のタイミングなど制作者には相当な力量が問われるだろう...

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かたわらで泣いた

かたわらで泣いた
片岡義男・著 <価格:250円+税>

第1章と最終章、あとは会話で小説
作家と編集者が会う。原稿の受け渡しのためだ。
これまで共に仕事をしてきた時間も含め、深い信頼で結ばれた2人は今、書かれつつある小説の今後の成り行きについて検討を重ねる...

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私と寝て

私と寝て
片岡義男・著 <価格:250円+税>

再会という偶然に恵まれたら、そのあとは躊躇してはいけない
オートバイ小説であり、出会いの小説である。
冒頭のシーンは、オートバイ・ファンを満足させるに十分な魅力を放っている。
そして片岡作品にしばしば登場する「再会」という幸福が、この小説にも与えられている...

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嘘はやめよう

嘘はやめよう
片岡義男・著 <価格:250円+税>

聡明な彼女たちは明言してから静かに去っていく
なんと挑発的な。あるいは、なんと不愉快な。
おそらく、そのように読むことは十分に自然なことだろう。
身勝手な、イヤな、おまけに嘘つきの、男である。反省もしない。同じことを何度も繰り返している。
ただこの男には、嘘をつかないものが1つだけあって...

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嘘はほんのり赤い

嘘はほんのり赤い
片岡義男・著 <価格:250円+税>

真っ赤な、までは行かない嘘とは、どのようなものか?
この小説のタイトルを確認してから読み始めれば、その「嘘」というのはおそらくこのことだろう、という察しは、たいていの読者にはつくのではないか。
だからその「嘘」はそれほど巧妙に仕組まれたものではない...

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雨の降る駐車場にて

雨の降る駐車場にて
片岡義男・著 <価格:250円+税>

立ち止まる時間がほとんどないような彼女が、ふと立ち止まるその時に
作家がそのような語彙を用いているわけではまったくないが、これは近年の言葉で言えば「シングルマザー」の物語だ。
彼女には4歳になる息子がいて、翻訳の仕事をしている。
幼稚園に連れて行くこと、料理を作ること、絵本を読み聞かせること...

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彼はプールの底

彼はプールの底
片岡義男・著 <価格:250円+税>

三角形であること、三辺あることによって彼女は新しい自分を知る
2人の女性と1人の男性がいる。
女性同士は友人であり、男性はうち1人の夫だ。
ある時、1人の女性がもう1人の女性に夫を紹介する機会がやってくる。
妻と夫、という関係でないほうの男女は、ラジオ番組のホストとゲストになる...

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愛し愛され

愛し愛され
片岡義男・著 <価格:250円+税>

同じ過去を歩んだ2人は、実はもう同じ現在にはいない
互いに好きで、結婚したい意志もありながら、それが実現しない。
そういうことは、人の一生においてはありうるだろう。
しかしそれが過去の痛恨事であったばかりでなく、現在にまで影響を及ぼしている...

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彼の心の影

彼の心の影
片岡義男・著 <価格:250円+税>

理想と現実が交錯する現場は、果たして過去から開放される日だろうか
倒錯、と呼べないこともないし、あるいはおかしな性癖として片付けられてしまう可能性もあるだろう。
しかし、幼い頃に強く願った思いが、嘘というより、もはや創作として機能し...

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防波堤を歩きながら

防波堤を歩きながら
片岡義男・著 <価格:250円+税>

「私のほかに女性がいるでしょう」と彼女は何度も言う
女性が男性に向けてそう問いかけたとしたら、詰問と考えるのが通例だろう。
しかし片岡義男の小説にあっては、通例に従うようなことはまずない。
この言葉は彼女が持ちたがっているイメージであり、願望であり、嫉妬であり、そしてなにより、男に対する投げ出すような愛情である...

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スポーツとほんの気晴らし

スポーツとほんの気晴らし
片岡義男・著 <価格:250円+税>

スポーツと気晴らしのほかに、何も必要ではない
君を喩えるならスポーツだ。君はほんの気晴らしだ。
もしそんなふうに男から面と向かって言われたら、実際にはほとんどの女性は腹を立てるかもしれない。
しかしそのスポーツも気晴らしも、人生においてそれ以上価値のあるものがない至高の存在だとしたら...

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オートバイが走ってきた

オートバイが走ってきた
片岡義男・著 <価格:250円+税>

ステーション・ワゴンではダメなのだ、やはりオートバイでなければ
まるで別々の2つの作品を接合したかのように、およそ途中までの展開からは想像もできないようなラストがやってくる。
女と男と女。3人のあいだには親密な関係がありつつ、微妙な温度差があり、従来のような関係を維持しにくくなっている...

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西瓜を食べよう

西瓜を食べよう
片岡義男・著 <価格:250円+税>

2人と2人で4人。男と女で性別が2つ。17歳の夏は今この時だけ
本作の最後に付いている「著者との会話」では「オートバイは十七歳にもっとも似合うと、ぼくは思っているからです」という言葉がある。その言葉通り、男2人は17歳で、女性の1人も17歳、もう1人の女性は留学期間があるため18歳だ...

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胸は痛まない

胸は痛まない
片岡義男・著 <価格:250円+税>

昔話、作り話、嘘の話。しかしそこにも真実があるらしい
長く語ることのできる人、というのがいる。
この小説には2人、そういう人物が出てくる。
しかもその2人の2つの話はとてもよく似ている。
なぜなら、それはカウンターという、不特定多数が共有する匿名空間で、ふと耳にした会話を反芻し、変奏したものだからだ...

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