カション江戸を変える高杜一榮

カション江戸を変える
864円(税込)
  • カテゴリ:文学
  • 発売日:2017/11/01
  • 出版社:猫乃電子出版

作品紹介

1858年に現在の琉球に上陸し以来日本語を習得し、後に十四代将軍徳川家茂に御目通りになり、ロッシュ公使の通弁官として活躍したフランス人宣教師メルメ・カションの伝記風小説。彼がもし日本語を覚えていなかったら、後の日仏外交はゼロであり、日本の近代化はまったく実現していなかったといえる。彼が日本の近代化のパイオニアであり、日本への科学技術の導入である横須賀製鉄所の建設の影の功労者であった。カションは江戸を去ってから、その後生命の危険があったと推定される。不思議なのは晩年の地がどこであるのか、長い間不明であった。ところが晩年の地がフランス南部のカンヌであったことが、2011年頃に明らかになった。なおかつ江戸から消えてから十年間外務省に勤務していたという情報が極く最近入ってきた。所在を極秘にしていたのはそれほど命を狙われていたという証明のようだ。西郷隆盛や勝海舟などに「奇天烈な男だ」「キリスト教の坊さんというが生臭坊主ではないか」などと言われたこともある彼が、日本で何を見て、どういう人間関係を築いたのかが描かれている。日仏通商条約の際の外交文書にカションの書いたカタカナが載っており、フランス人でカタカナを書いた最初の人物といえる。

著者について

高杜一榮

1943年東京生まれ。文化学院美術科卒業後、アテネ・フランセ仏語科高等科三年を修了。仏語圏企業ならびに大使館などで秘書兼通訳として十五年ほど勤める。
1985年「土踏まずの日記」で光文社「小説宝石」の「エンタテインメント小説大賞」を受賞(審査員:西村京太郎、佐藤愛子、武蔵野次郎)。1989年日本初のパソコン絵画教室をオープン、日本経済新聞社の取材を受ける。2003年日仏外交史研究会のホームページをオープン。2008年慶応大学文学部入学、二年後法学部に転籍。2011年退学。
著書:「笑い水の日記」光風社1988年、「永子、大きくふりかぶれ」講談社1990年
「カション幕末を走る」文藝春秋2010年「蚕の旅 ナポレオン三世と家茂」文藝春秋2013年
電子本版
「上海人形」「上海阿片人形」「チュエンチュエンの消えた夜」「おれの水」「将軍お倉」(株)ボイジャー
「カション幕末を走る」「蚕の旅 ナポレオン三世と家茂」「文豪の月」「マッカーサーの眼の中に」「ふまじめなエメラルド」猫乃電子出版

レビュー